
この記事の主な参照ソース
- 令和7年度「こどもに係る医療費の助成についての調査」(こども家庭庁) — 全国の実施状況
- 子どもの医療費助成(葛飾区) — 助成の範囲
- 小児医療費助成(横浜市) — 申請と必要書類
- 払い戻し(償還払い)申請(練馬区) — 申請期限の注意
- 高額療養費(全国健康保険協会) — 混同しやすい別制度
帰省先で子どもが夜中に熱を出し、翌朝いちばんに近くの小児科へ駆け込む。診察はすぐ終わったのに、会計で請求されたのは3千円ほど。「うちの市では窓口でお金を払った記憶がないのに」と、財布を出しながら引っかかりが残る。夏休みや年末年始になると、こういう場面がぐっと増えます。
これは請求ミスではありません。子どもの医療費助成は市区町村がそれぞれ運営していて、手元の医療証をそのまま出せるのは、ふつう同じ都道府県のなかまで。県外ではいったん窓口で払い、住んでいる市区町村に申請してお金を戻してもらう形になります。
「どこまで助成されるのか」も自治体ごとに違います。この記事では、こども家庭庁の全国調査でわかる傾向と「◯◯市ではこうです」という実例を分けて書きます。数字は2026年8月時点のもので、最終的な確認はお住まいの自治体の公式ページでお願いします。
子ども医療費助成って、結局どこまで払わなくていいの?

子どもの医療費が安く済む仕組みは、二階建てになっています。
一階部分は、全国どこでも同じ国の医療保険。こども家庭庁の資料によると、国は医療保険制度のなかで就学前児童の自己負担を3割から2割に軽減しています。二階部分が、その残った自己負担を自治体が肩代わりする医療費助成で、同じ資料は地方自治体独自の助成制度によって自己負担の更なる軽減が図られていると説明しています。
「無料だ」と感じている部分の大半は、二階部分=自治体のお金。中身が自治体ごとに違うのは、ここが国の制度ではないからなんですよね。
助成されるのは「保険がきいた分の自己負担」だけ
対象は、健康保険を使って診療や調剤を受けたときの自己負担分。葛飾区の説明では「保険適用の総医療費の2割または3割」と明記されています。裏を返せば、健康保険がきかないものは助成もされません。
| 助成の対象になるもの | 対象にならないもの |
|---|---|
| 保険診療を受けたときの自己負担分(2割または3割) | 予防接種料、健康診断料 |
| 保険適用の薬(調剤)の自己負担分 | 差額ベッド代、薬の容器代、文書料、オムツ代 |
| 自治体によっては入院時の食事療養標準負担額、治療用装具 | 高額療養費や健康保険組合の付加給付にあたる部分 |
| — | 交通事故など第三者行為による診療、他の公費負担医療が使われる部分 |
入院中の食事代の扱いは、隣り合う自治体でも割れます。葛飾区は入院時の食事療養標準負担額を助成できないものに挙げ、大田区は助成内容に含めています。「23区なら同じでしょう」が通じない例です。
医療証の名前は自治体でバラバラ
「乳幼児医療証」で検索しても自分の市のページが出てこないのは、呼び方が統一されていないためです。
| 対象の年齢(葛飾区の例) | 医療証の名称 |
|---|---|
| 就学前(6歳に達した日以後の最初の3月31日まで) | 乳幼児医療証(マル乳) |
| 小・中学生(15歳に達した日以後の最初の3月31日まで) | 子ども医療証(マル子) |
| 高校生相当年齢(18歳に達した日以後の最初の3月31日まで) | 高校生等医療証(マル青) |
大田区は同じ区分を「乳医療証・子医療証・青医療証」と呼び、宇都宮市は年齢で分けずに「こども医療費受給資格者証」の1種類。名前が違っても、保険診療の自己負担分を助成する仕組みは共通です。
「高校生まで無料」は本当?全国の実施状況と、自治体で分かれるポイント

こども家庭庁が令和7年(2025年)4月1日現在で行った調査では、全ての都道府県と市区町村がこどもに係る医療費の助成を実施していました。ただし「どこにでもある」は「どこも同じ」という意味ではありません。全国1,741市区町村の内訳がこちらです。
| 調べた項目 | 通院 | 入院 |
|---|---|---|
| 対象年齢が18歳年度末(高校生年代)まで | 1,576市区町村 | 1,600市区町村 |
| 対象年齢が15歳年度末(中学生年代)まで | 145市区町村 | 116市区町村 |
| 所得制限なし | 1,692市区町村 | 1,693市区町村 |
| 一部自己負担なし | 1,319市区町村 | 1,410市区町村 |
| 一部自己負担あり | 422市区町村 | 331市区町村 |
通院で高校生年代までカバーしているのは1,741のうち1,576で約9割。所得制限なしも1,692と9割を大きく超え、「高校生まで、所得に関係なく」が多数派です。
見落とせないのがいちばん下の行です。通院に一部自己負担がある市区町村は422、全体の4分の1近くあります。「子どもの医療費は無料」と言い切れる状況ではないんですよね。
同じ県内でも市町村で違うのはなぜ?
同じ調査では、47都道府県のうち通院の対象年齢を就学前までとしているのが17で最多でした。都道府県が定めているのは市区町村への補助のベースラインで、どれだけ上乗せするかは市区町村しだい。県の基準が就学前まででも、市が独自に広げていれば高校生年代まで使えます。この上乗せ幅が違うため、市境をまたぐだけで条件が変わります。
自治体差が出るのは、だいたいこの4つ
| 分かれるポイント | 見るところ | 実際の幅(2026年8月時点で確認できた例) |
|---|---|---|
| 対象年齢の上限 | 通院と入院で別々に決まっていることがある | 就学前まで/15歳年度末まで/18歳年度末まで/さらに上まで |
| 所得制限 | 保護者の所得で対象外になるか | 大半はなし。全国で通院49市区町村はあり |
| 一部自己負担 | 窓口でいくら払うか | 負担なし/1日◯円/1医療機関につき月◯円まで |
| 通院と入院の別 | 入院だけ対象年齢が広いことがある | 全国では入院のほうが高校生年代までの数が多い |
3市を並べると、違いがはっきりします。
| 自治体 | 対象年齢 | 所得制限 | 一部自己負担 |
|---|---|---|---|
| 横浜市 | 0歳〜18歳に達する日以後の最初の3月31日まで | なし | なし(保険診療の自己負担額を全額助成) |
| 大阪市 | 0歳〜18歳に達した日以後の最初の3月31日まで | なし(令和6年4月から撤廃) | 1医療機関ごとに1日最大500円(月2日限度)、同一月で最大2,500円 |
| 北九州市 | 0歳〜18歳に達する日以後の最初の3月31日まで | なし | 3歳未満は無料、3歳以上就学前は月600円まで、小学生は月1,200円まで、中学生以上18歳までは月1,600円まで(1医療機関あたり・通院入院共通) |
大阪市は院外処方の薬局での負担がなく、北九州市は年齢が上がるほど負担が増える設計です。同じ名前でも家計への効き方はかなり変わります。金額は各市の値なので、ご自身の市区町村の公式ページで置き換えて読んでください。
出生後の手続き|健康保険の加入から医療証の交付まで

医療証は、出生届を出せば自動で送られてくるものではありません。しかも順番があります。助成の前提は、子どもが公的な医療保険に加入していること。申請の必要書類にも「子どもの健康保険の資格情報が確認できるもの」が並びます(葛飾区、北九州市、宇都宮市とも同様)。出生届 → 子どもを健康保険に加入させる → 医療費助成を申請する、という順です。
持ち物チェックリスト
| 用意するもの | 補足 |
|---|---|
| 子どもの健康保険の資格情報がわかるもの | マイナ保険証、資格確認書、資格情報のお知らせなど |
| 申請者(保護者)の本人確認書類 | 窓口申請のときに求められることが多い |
| 保護者名義の口座がわかるもの | 宇都宮市は預金通帳を必要なものに挙げている |
| 申請書 | 窓口・自治体サイト・オンライン申請フォームで入手 |
| 別居している場合などの追加書類 | 葛飾区は別居監護の申立書、代理人申請の委任状などを案内 |
必要書類は自治体で少しずつ違います。大田区は公簿等で確認する場合、交付までに1か月以上かかることが見込まれるとしており、保険の資格情報が手元にあるなら持って行ったほうが早いわけですね。
申請の期限は「1か月」の自治体もある
申請が遅れると、資格の開始日がさかのぼらなくなります。この猶予がまた自治体で違います。
| 自治体 | さかのぼって資格がつく期限 | 過ぎたら |
|---|---|---|
| 北九州市 | 出生日の翌日から1か月以内(転入は転入日の翌日から15日以内) | 申請月の初日から有効 |
| 葛飾区 | 対象者となった日から3か月以内 | 申請日が資格取得日 |
| 大田区 | 出生日・転入日から6か月以内 | 申請月の初日から資格が発生 |
1か月と6か月では、ずいぶん幅があります。いちばん短い例に合わせて「産後1か月以内」を目標にするのが安全です。窓口に出向きにくい時期でもあるので、方法も確認を。横浜市は子育て支援アプリ、大田区はぴったりサービスに対応し、葛飾区と北九州市も窓口・郵送・オンラインから選べます。
医療証が届く前に受診したら
大田区の案内では、健康保険情報を持参した窓口申請なら即日発行、郵送や電子申請なら1週間程度とされています。生後1か月健診や最初の発熱が医療証の到着前に来ることは、普通にあります。
その場合は窓口でいったん自己負担分を支払い、領収書を必ず受け取ってください。あとから申請すれば戻ってきます。捨てると取り返しがつかないので、そこだけ気をつけて。
旅行先・県外で受診した、医療証を忘れた|払い戻し(償還払い)の進め方

窓口で払わずに済む仕組みを現物給付、いったん払ってあとから戻す仕組みを償還払いと呼びます。宇都宮市の説明では、栃木県内の医療機関で受給資格者証と健康保険証等を提示すれば窓口払いが基本的に不要になる一方、県外を受診した場合などは窓口で支払い、後日申請して指定口座に振り込まれる、とされています。冒頭の帰省先の3千円も、この線を越えたために起きたことです。
練馬区は都外受診のほか、医療証を提示せずに支払ったとき、入院時食事療養標準負担額を支払ったとき、治療用装具や小児弱視の治療用眼鏡を作ったとき、高額療養費に該当したときも払い戻しの対象に挙げています。
払った金額で、行き先が変わる
| 窓口で払った額 | 何が起きたか | 手続きの順番 |
|---|---|---|
| 2〜3割 | 保険は使えたが医療証が使えなかった(県外・医療証忘れ) | 市区町村に払い戻しを申請する |
| 10割 | 保険の資格情報も出せず全額払った | ①加入している健康保険に療養費を申請 → ②残った自己負担分を市区町村に申請 |
| 高額療養費に該当 | 入院が長引き、自己負担が限度額を超えた | ①健康保険に高額療養費を申請 → ②支給決定通知書を添えて市区町村に申請 |
10割払ったときの流れは、全国健康保険協会の説明にもとづきます。やむを得ずマイナ保険証等なしで受診したときは協会けんぽに療養費として申請でき、支給額は診療報酬点数表に基づいて計算した額から加入者が負担すべき額を差し引いた額になります。国民健康保険なら請求先は市区町村の国保の窓口。保険から7〜8割が戻り、残った2〜3割を自治体に請求する二段構えです。高額療養費が絡む場合も他の制度が先で、葛飾区も高額療養費や付加給付にあたる部分は助成の対象外だと明記しています。
領収書は「書いてある項目」まで見る
金額しか書かれていないレシートだと受け付けてもらえないことがあるので、会計のときに確認しておくと安心です。
| 用意するもの | 押さえるポイント |
|---|---|
| 領収証の原本 | 患者氏名・保険診療の総点数・診療期間・領収金額・医療機関名の記載が必要(横浜市。練馬区もほぼ同じ項目) |
| 医療証 | コピーで受け付ける自治体もある |
| 健康保険の資格情報 | 記号・番号がわかるもの |
| 保護者名義の口座 | 振込先として指定する |
期限は5年とは限らない
| 自治体 | 払い戻しの申請期限 |
|---|---|
| 横浜市 | 受診月の翌月1日から5年で時効 |
| 大田区 | 医療費の支払日の翌日から起算して5年以内 |
| 北九州市 | 医療費支払いの翌日以降5年で時効 |
| 宇都宮市 | 診療を受けた月の翌月から翌年の同月まで(診療を受けてから1年以内) |
5年の自治体が多いなか、宇都宮市は1年です。「5年あるから来年でいい」と構えていると、住んでいる場所によっては間に合いません。
練馬区はもう一段きびしい注意をしています。区への申請は5年以内としつつ、加入健康保険への申請期限が2年以内のため、その期限を超えると払い戻しできなくなる、と。10割払ったケースでは、自治体の期限より健康保険側の2年が先に来るわけです。旅行から帰ったらその月のうちに片づけるのが、結局いちばんラクだと思います。なお練馬区は、審査のうえ原則として受付日の翌月下旬に振り込むとしています。
引っ越し・保険証が変わった・なくした|届け出が必要になる場面

根拠:横浜市
医療証は一度もらえば終わり、ではありません。横浜市は、加入している健康保険が変わったとき、住所や氏名が変わったとき、医療証をなくしたり汚したりしたときに届出書の提出を求めています。葛飾区はこれに加え、保護者の婚姻・離婚、生活保護の受給開始も届出の対象です。
| こんなとき | すること | 目安 |
|---|---|---|
| 他の市区町村へ引っ越す | 転出の届け出。今の医療証は使えなくなる | 転出前に |
| 引っ越し先に住み始めた | 転入先の自治体で新規に申請 | 北九州市は転入日の翌日から15日以内 |
| 転職・退職などで保険が変わった | 健康保険の変更の届け出 | 変わったらすぐ |
| 結婚・離婚などで氏名が変わった | 氏名変更の届け出 | 変わったらすぐ |
| 医療証をなくした・汚した | 再交付の申請 | 大田区は窓口申請なら即日再交付 |
とくに注意したいのは、医療証が自治体単位のものだという点です。横浜市も市外へ転出すると医療証は使えなくなるとしています。転入先で改めて申請しないと、対象年齢の範囲内でも助成が受けられません。しかも転入の期限は北九州市で15日以内。荷ほどきより先に役所、くらいの優先度で考えておくと安心です。転職や扶養の変更で保険が変わったときも、その足で子ども医療担当へ連絡を。
混同しやすい制度と、よくある誤解

医療費の助成には似た名前の制度がいくつもあり、担当も窓口も別々です。
| 制度 | 担当 | 何が対象か |
|---|---|---|
| 子ども医療費助成 | 市区町村 | 保険診療を受けたときの自己負担分 |
| 高額療養費 | 加入している健康保険 | 1か月の自己負担が自己負担限度額を超えた分 |
| 未熟児養育医療 | 市区町村(母子保健の担当) | 入院養育が必要な0歳児の医療費のうち保険適用分の自己負担 |
高額療養費は、長期入院などで自己負担が高額になったとき、自己負担限度額を超えた部分が払い戻される仕組みです。限度額は所得区分によって異なり、令和8年8月からは上限額の引き上げと年間上限額の新設が予定されています。同じ月に世帯の複数人が受診したときは自己負担額を合算でき(70歳未満は1医療機関21,000円以上が対象)、直近1年間に3か月以上支給を受けると4か月目から限度額がさらに下がります。
未熟児養育医療は、医師が入院養育の必要を認めた0歳児が対象です。東京都の説明では、出生時体重が2,000グラム以下、または生活力が特に弱く一定の症状を示す乳児が対象で、医療保険を適用した場合の患者自己負担額が助成されます(家族の収入に応じた一部負担あり)。申請先は住んでいる区市町村の窓口です。
よくある誤解を4つ
| よくある誤解 | 実際は |
|---|---|
| 医療証があれば全国どこの病院でもタダ | 現物給付が効くのは基本的に同じ都道府県内まで。県外では窓口で払い、あとから申請する |
| 出生届を出せば医療証が自動で届く | 申請は別の手続き。しかも子どもの健康保険加入が先で、北九州市は出生日の翌日から1か月以内 |
| 保険がきかないものも助成される | 予防接種、健康診断、差額ベッド代、文書料は対象外。「保険がきかない=助成もされない」 |
| うちの市が無料だから、どこも無料 | 通院の一部自己負担がある市区町村は全国で422。帰省先や引っ越し先の条件は別に確認する |
迷ったときの相談先
制度の中身、必要書類、期限は、住んでいる市区町村の子ども医療費助成の担当課が答えてくれます。療養費や高額療養費は、勤務先の健康保険か市区町村の国保の窓口へ。症状そのもので迷うときは制度の話と切り離して、かかりつけの小児科や自治体の救急電話相談に確認を。夜間や休日にお金の心配で受診をためらうより、まず診てもらって領収書を残すほうが安全です。
※本記事は医療アドバイスではありません。気になる症状がある場合は必ず医師に相談してください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 子どもの医療費はいつまで無料ですか?
自治体によって違います。こども家庭庁の調査(令和7年4月1日現在)では、通院の対象年齢を18歳年度末までとしている市区町村が1,741のうち1,576で最多でしたが、15歳年度末までも145ありました。通院に一部自己負担がある市区町村も422あるため、対象年齢の範囲内でも「無料」とは限りません。
Q2. 乳幼児医療証は全国どこの病院でも使えますか?
窓口で提示するだけで負担が減るのは、原則として同じ都道府県内の医療機関です。宇都宮市の例では、栃木県内なら受給資格者証と健康保険証等の提示で窓口払いが基本的に不要ですが、県外では窓口で支払い、後日申請して振り込みを受ける流れになります。
Q3. 医療証を忘れて受診しました。払い戻しはできますか?
できます。窓口で自己負担分を支払い、領収書を受け取って市区町村に償還払いを申請します。領収書は患者氏名・保険診療の総点数・診療期間・領収金額・医療機関名が記載された原本が必要です(横浜市の例)。期限は横浜市・大田区・北九州市が5年、宇都宮市は1年と幅があります。
Q4. 保険証も医療証も出せず、10割払いました。どうすればいいですか?
二段階です。まず加入している健康保険に療養費を申請して保険負担分を受け取り、残る自己負担分を市区町村に申請します。練馬区は、区への申請は5年以内としつつ、健康保険への申請期限が2年以内のためその期限を超えると払い戻しできなくなる、と注意しています。
Q5. 予防接種や健康診断の費用も助成されますか?
対象は保険診療の自己負担分なので、予防接種料や健康診断料は対象外です。差額ベッド代、薬の容器代、文書料も同じく助成されません(葛飾区、大田区、横浜市の案内)。ただし定期予防接種など、別の公費負担の仕組みがある場合があります。
Q6. 所得が高いと対象外になりますか?
多くは所得制限がありません。こども家庭庁の調査では、所得制限を設けていない市区町村が通院で1,692(約97%)でした。ただし所得制限がある市区町村も通院で49あるので、ゼロではありません。
Q7. 入院が長引いて医療費が高額になりました。助成だけで足りますか?
高額療養費が先に適用され、その残りが子ども医療費助成の対象になります。葛飾区も高額療養費や付加給付にあたる部分は助成の対象外だと明記しています。長期入院になりそうなときは、加入している健康保険にも早めに相談してください。
まとめ
子ども医療費助成でつまずきやすいところを並べておきます。
- 助成されるのは保険診療の自己負担分だけ — 予防接種・健康診断・差額ベッド代・文書料は対象外
- 中身は自治体ごとに違う — 通院で高校生年代まで対象なのは1,741市区町村中1,576。自己負担がある市区町村も422
- 順番は「健康保険の加入 → 医療証の申請」 — 出生届だけでは届かない。北九州市は出生日の翌日から1か月以内
- 医療証が効くのは基本的に同じ都道府県内 — 県外受診や医療証忘れは、領収書を持って払い戻しを申請
- 期限は5年とは限らない — 宇都宮市は1年。10割払ったときは健康保険への2年が先に来る
- 引っ越し・保険変更・紛失は届け出が必要 — 転入先で申請し直さないと助成が受けられない
やることは多く見えますが、産後にやるのは「保険に入れて、医療証を申請する」の2つだけ。あとは領収書を捨てないでおけば、たいていは後から取り戻せます。金額や年齢の条件はこの記事の市の例をそのまま当てはめず、お住まいの市区町村の公式ページで置き換えて確認してくださいね。
参考文献
いずれも2026年8月12日参照。
- 令和7年度「こどもに係る医療費の助成についての調査」 — こども家庭庁
- 同調査について(プレスリリース) — こども家庭庁
- 子どもの医療費助成(乳幼児医療証、子ども医療証、高校生等医療証)について — 葛飾区
- 小児医療費助成 — 横浜市
- 子ども医療助成費の払い戻し(償還払い)申請 — 練馬区
- 児童医療費助成制度 — 大田区
- こどもの医療費を助成します — 大阪市
- こども医療費助成制度 — 宇都宮市
- 子どもの医療費を助成します — 北九州市
- 高額療養費 — 全国健康保険協会
- 医療費の立替(療養費) — 全国健康保険協会
- 未熟児の養育医療 — 東京都福祉局
※本記事は2026年8月時点で確認できた公式情報をもとにした一般的な解説であり、個別の助言ではありません。対象年齢・所得制限・自己負担額・申請期限は市区町村ごとに異なり、改正されることもあります。手続きの詳細は必ずお住まいの市区町村の公式サイトや窓口でご確認ください。