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子供の成長・発達 執筆:fujiki

赤ちゃんの絵本 読み聞かせはいつから 月齢別の選び方と読み方のコツ

この記事の主な参照ソース

「絵本の読み聞かせって、いつから始めればいいんだろう?」「読んでも反応がないけど、意味あるのかな……」

みなさんは、赤ちゃんを前に絵本を開きながら、こんなふうに迷った経験はありませんか?

先に結論からお伝えすると、読み聞かせを始める時期に「何か月から」という決まりはなく、新生児期からでも大丈夫です。お話の内容が伝わらなくても、赤ちゃんはママ・パパの声を聞き分け、その声に安心するといわれています。

この記事では、「いつから」への答えと、0歳〜2歳の月齢別の選び方・読み方、ジャンル別の特徴、そして「反応がない」「かじってしまう」といったよくある悩みへの向き合い方まで、図書館や研究機関の情報をもとに整理しました。効能をあおる話ではなく、親子のふれあいとして無理なく続けるコツをまとめています。


読み聞かせはいつから?「今日から」で大丈夫な理由 

読み聞かせの開始時期を示すシンプルな横並び図。「新生児〜:声かけ・スキンシップとしてok」「4〜5か月頃〜:絵をじっと見つめ始める」「1歳頃〜:自分でめくって楽...

「絵本は何歳から読むもの」というイメージがあるかもしれませんが、始める時期に決まりはありません。東京都立図書館も、家庭での読書について「何か月から、何歳からということはありません」と説明しています。

新生児期の赤ちゃんは、まだ絵をはっきり見ることはできません。それでも、ママ・パパの優しく語りかける声を聞き分け、安心するといわれています。つまりこの時期の読み聞かせは「絵を見せる」より、声をかけて触れ合うスキンシップに近いものなんですね。

ここがポイントなんですが、読み聞かせは「赤ちゃんに何かを覚えさせる」ためのものではありません。東京都立図書館は、赤ちゃんは身近な大人の温かいふれあい・呼びかけ・笑顔を求めていて、絵本はそうした気持ちのやり取りを助ける道具だと位置づけています。絵本を間にして、赤ちゃんと大人が仲よくなる——そんなイメージで十分です。

だから、「ちゃんと聞いてくれないから、まだ早いのかな」と焦る必要はありません。反応がなくても、親自身が楽しむ感覚で気が向いたときに開いてみる。それが長く続けるいちばんのコツです。


0歳から読み聞かせると、どんな良いことがある? 

読み聞かせの良い面を整理したやさしいインフォグラフィック。中央に「親子の絵本タイム」、周囲に「言葉や声に触れる」「親子のスキンシップ・安心」「生活のリズムづくり...

この章の主な根拠

「0歳から読み聞かせると効果があるの?」という疑問はとても多いです。ここで大切なのは、「頭が良くなる」「IQが上がる」といった断定はできないということ。一方で、研究や専門機関の情報から、いくつかの良い側面が示唆されています。誇張せずに整理してみます。

言葉や声にたっぷり触れられる 

新生児・ねんね期の赤ちゃんは、目より先に耳が育っているといわれ、周囲の大人が話す言葉を通じて母国語の響きに親しんでいきます。読み聞かせは、その「言葉のシャワー」を自然に届ける時間になります。

東北大学が2015年に公表した研究では、親子で過ごす時間が、子どもの言語理解やそれに関連する脳の領域と関連している可能性が示されました。これは「読み聞かせをすれば賢くなる」という因果の保証ではなく、あくまで関連の示唆ですが、親子で言葉を交わす時間に意味があることを支える知見のひとつといえます。

親子のスキンシップ・安心の時間になる 

読み聞かせは、赤ちゃんを膝に乗せたり、寄り添ったりと、体が触れ合う場面が多いのが特徴です。UR都市機構のコラムも、読み聞かせは親子のスキンシップの良い機会だと紹介しています。大好きな人の声に包まれる時間は、赤ちゃんにとって安心できるひとときになります。

親の気持ちもほぐれる 

意外に見落とされがちなのが、読み聞かせは親にとっても良い時間になるという点です。福音館書店のWebマガジン「とものま」で紹介された東北大学加齢医学研究所などの調査(未就学児40組・約2か月の記録、育児ストレスインデックスという心理検査を使用)では、読み聞かせの時間の長さと、親の育児ストレスの低下との間に関連がみられたと報告されています。

……毎日の育児に追われる中で、絵本タイムが親の肩の力も抜いてくれる。これは知っておくと少し気持ちが軽くなりますよね。


月齢別・絵本の選び方と読み方のテーブル 

0歳〜2歳の月齢別の絵本の関わり方を示すタイムライン表。「0〜2か月」「3〜6か月」「7〜11か月」「1歳」「2歳」の5段階を横に並べ、各段階に「赤ちゃんの様子...

赤ちゃんの反応や好みは、月齢でだんだん変わっていきます。「いつから何を読むか」より、「今の様子に合わせる」のがコツ。たまひよによると、赤ちゃんが絵本をじっと見つめるようになるのは4・5か月頃からで、それ以前は反応が薄くても心配いりません。

下の表で、月齢ごとの様子・向いている絵本・読み方の目安を整理しました(あくまで目安で、個人差があります)。

時期赤ちゃんの様子向いている絵本読み方のコツ
0〜2か月絵はまだ見えにくいが、声には反応なくてもOK/布絵本など丈夫なもの子守唄がわりに声をかける感覚で
3〜6か月4・5か月頃から絵を見つめ始める白・黒・赤などコントラストの強い絵ゆっくり・はっきり読む
7〜11か月手を伸ばす・つかむ・口に入れるなめても丈夫なボードブック・布絵本触らせてOK。短い言葉で
1歳自分でめくる・指さしを始める繰り返し・身近なものが出る絵本流れにこだわらず絵の名前を言う
2歳繰り返しを覚え、簡単な物語も楽しむくり返しのある短い物語・しかけ絵本子どもの反応に合わせ対話する

0歳前半(0〜6か月)は「音」と「色」がカギ 

この時期の赤ちゃんはまだ視力が未発達で、絵本ナビによると白・黒・赤などコントラストの強い色や、単純で大きな形に反応しやすいとされています。内容を理解させるというより、オノマトペ(「もこもこ」「ぱちぱち」などの擬音語)やリズミカルな繰り返しを耳で楽しむ時期です。

0歳後半〜1歳は「手」で楽しむ 

7か月頃になると、手を伸ばして絵本をつかんだり、口に持っていったりします。1歳前後は自分でページをめくること自体が楽しい段階。読み手の話を最後まで聞くのはまだ難しいので、無理に読み切ろうとしなくて大丈夫です。

2歳は「繰り返し」と「対話」を楽しむ 

2歳前後になると、繰り返しの言葉や絵を通して語彙や感情の理解が広がる段階に入るといわれます(講談社コクリコ)。子どもの反応に合わせて「これ何かな?」と声をかけながら読むと、やり取りが弾みます。


ジャンル別・赤ちゃん絵本の特徴をくらべてみよう 

赤ちゃん絵本のジャンルを比較したイラスト付き表。「布絵本」「ボードブック」「しかけ絵本」「オノマトペ絵本」「繰り返し絵本」の5種類を縦に並べ、各行に「特徴」「向...

書店や図書館に行くと種類が多くて、「結局どれを選べば?」と迷いますよね。代表的なジャンルを、特徴と向いている月齢で整理しました。

ジャンル特徴向いている月齢の目安
布絵本やわらかく、なめても破れにくい。洗えるものも0か月〜
ボードブック(厚紙絵本)ページが分厚く、赤ちゃんが自分でめくりやすい6か月〜
オノマトペ絵本「もこもこ」などの擬音とリズムを楽しむ0歳〜
しかけ絵本めくる・引っぱるなど指先を使って遊べる1歳頃〜
繰り返し絵本同じ展開の反復で先を予測する楽しさがある1歳〜2歳

0歳前半は「丈夫さ」で選ぶと安心 

赤ちゃんは絵本をなめたり、かじったりします。これは絵本に興味を持って探索している自然な行動なので、やめさせるより、なめても大丈夫な素材を選ぶほうが気が楽です。布絵本やボードブックは、その点で扱いやすいジャンルです。

選ぶときの目安として、赤ちゃんが口に入れても飲み込めない大きさ・パーツのものを選ぶと安心です。小さな部品が外れるしかけ絵本は、1歳前後で目を離さず一緒に楽しむのが向いています。

選び方の主役は「赤ちゃんの好み」 

NPOブックスタートは、絵本選びが親の自己満足にならないようにし、赤ちゃんの好みを優先することが大切だと伝えています。「知育に良さそうだから」より、「この子がじっと見るから」「この音で笑うから」を手がかりにすると、自然と当たりの一冊に出会いやすくなります。

公共図書館でも、繰り返しや擬音を楽しめる赤ちゃん絵本が0〜1歳向けに紹介されています。たとえば東京都立図書館は『もうおきるかな』『もこもこもこ』『くっついた』などを例に挙げています。迷ったら図書館で借りて反応を見てから買うのも賢い方法です。


読み聞かせがもっと楽しくなる5つのコツ 

読み聞かせのコツをまとめたチェックリスト風イラスト。「ゆっくり・はっきり読む」「赤ちゃんの反応を見て進める」「絵の名前を言葉にする」「同じ絵本の繰り返しを楽しむ...

特別なテクニックはいりませんが、ちょっとした意識で読み聞かせはぐっと楽しくなります。専門機関や育児メディアで共通して挙げられているコツを5つにまとめました。

コツ1:ゆっくり・はっきり読む 

赤ちゃんが言葉を聞き取りやすいように、いつもよりゆっくりを意識します。早口で読み切る必要はありません。オノマトペは少し大げさなくらいリズムをつけると、赤ちゃんも反応しやすくなります。

コツ2:赤ちゃんの反応に合わせて進める 

絵本の順番どおりに最後まで読まなくてOKです。ベネッセの育児コンテンツも、1歳前後は絵本の流れにこだわらず、絵の名前を言ったり、少しオーバーに言葉かけをしたりする読み方を勧めています。赤ちゃんが見ているページを一緒に楽しみましょう。

コツ3:絵を言葉にしてあげる 

「わんわんだね」「あかいね」など、絵を指さして言葉にするだけでも立派な読み聞かせです。文章を読むことにこだわらず、目に映ったものを言葉にしてあげてください。

コツ4:同じ絵本の繰り返しを楽しむ 

赤ちゃんは同じ絵本を何度も読みたがります。大人には単調に感じても、繰り返しは赤ちゃんにとって安心と発見の宝庫。「またこれ?」と思っても、リクエストに応えてあげると喜びます。

コツ5:何より親自身が楽しむ 

たまひよも強調しているのが、反応がなくても焦らず、親自身が楽しむ感覚で読むこと。「読まなきゃ」とノルマにすると続きません。眠る前の数分でも、機嫌のいいときだけでも十分です。


こんなときどうする?よくある悩みと向き合い方 

読み聞かせのよくある悩みと考え方を整理した図。左に「読んでも反応がない」「絵本をかじる・破る」「すぐどこかへ行く」「集中しない」の悩み、右に「自然なこと・心配い...

読み聞かせをしていると、「これでいいのかな?」と不安になる場面が出てきます。多くは赤ちゃんの自然な姿なので、考え方を知っておくと気持ちが楽になります。

反応がない・ぼーっとしている 

「読んでも無反応で、意味あるのかな」と感じることはよくあります。でも、絵本を見つめ始めるのは4・5か月頃からで、それ以前に反応が薄いのはごく普通のこと。赤ちゃんは声を聞いているだけでも安心しています。反応を求めすぎず、淡々と続けて大丈夫です。

絵本をかじる・破ってしまう 

なめる・かじるは、絵本に興味を持って探索している自然な行動です。やめさせようとするより、布絵本やボードブックなど丈夫な素材を選んで、思いきり触らせてあげましょう。

すぐどこかへ行ってしまう・集中しない 

ベネッセの育児コンテンツによると、1歳前後は読み手の話を最後まで聞くのは難しく、ページをめくることや絵が変わるのを見ること自体を楽しむ段階です。「集中しない=興味がない」ではありません。歩き回りながらでも、声は耳に届いています。途中でやめてもOK、というゆるさで構いません。

実はこれ、意外と見落としがちなのですが、読み聞かせがうまくいかないと感じる原因の多くは「赤ちゃんの反応が想像と違う」こと。最後まで静かに聞かせることをゴールにしないだけで、ぐっと気持ちが楽になります。


発達が気になるときは — 相談先の目安 

子どもの発達相談先を示すやさしい案内図。「かかりつけの小児科」「地域の保健センター・子育て支援センター」「乳幼児健診」の3つを並べ、それぞれに「相談できること」...

ここまで「反応がなくても大丈夫」とお伝えしてきましたが、絵本への反応とは別に、お子さんの発達そのものが気になる場合は、ひとりで抱え込まず相談するのがいちばんです。

  • 音や声への反応が乏しいと感じる — 聞こえの心配があるときは早めに相談を
  • 目が合いにくい、表情の変化が乏しい — 気になる様子が続くとき
  • 言葉の発達や全体の成長に不安がある — 月齢の目安と比べて心配なとき

こうしたときの相談先としては、かかりつけの小児科、地域の保健センターや子育て支援センター、乳幼児健診などがあります。健診は、ふだんの気がかりを専門職に相談できる貴重な機会です。「絵本を見ない」こと単独で慌てる必要はありませんが、気になるサインが重なるときは、専門家に様子を共有しておくと安心です。

※本記事は医療アドバイスではありません。気になる症状がある場合は必ず医師に相談してください


よくある質問(FAQ) 

Q1. 読み聞かせは結局いつから始めればいいですか? 

新生児期からで大丈夫です。 東京都立図書館も「何か月から・何歳からという決まりはない」と説明しています。最初は絵を見せるというより、声をかけて触れ合うスキンシップの感覚で。赤ちゃんが興味を示さなければ、次の機会を待ってかまいません。

Q2. 0歳から読むと効果はありますか? 

「頭が良くなる」といった効能は断定できませんが、言葉や声に触れる時間になり、親子のスキンシップや安心にもつながるとされています。東北大学の研究では、親子で過ごす時間が子どもの言語理解と関連する可能性が示されました(あくまで関連の示唆です)。効果を期待しすぎず、ふれあいの時間として楽しむのがおすすめです。

Q3. 読んでも全然見てくれません。やめたほうがいい? 

やめなくて大丈夫です。 絵本を見つめ始めるのは4・5か月頃からで、それ以前は反応が薄いのが普通です。赤ちゃんは声を聞いているだけでも安心しています。反応を求めすぎず、親自身が楽しむ感覚で続けてみてください。

Q4. 絵本をなめたり破ったりします。やめさせるべき? 

なめる・かじるは興味を持って探索している自然な行動なので、無理にやめさせなくて大丈夫です。布絵本やボードブックなど、なめても破れにくく、口に入れても飲み込めない大きさの絵本を選ぶと安心して触らせてあげられます。

Q5. 1日に何冊くらい、どのくらいの時間読めばいいですか? 

決まった冊数や時間はありません。 機嫌のいいときに1冊、眠る前に数分でも十分です。大切なのは量より、無理なく続けられること。同じ絵本を繰り返し読むのも、赤ちゃんにとっては楽しい体験です。

Q6. どんな絵本を選べばいいか分かりません。 

月齢の目安を参考にしつつ、最終的には「赤ちゃんの好み」を優先するのがコツです。NPOブックスタートも、親の自己満足にならず赤ちゃんの好みを大切にするよう伝えています。図書館で借りて反応を見てから買うのも良い方法。0歳前半なら、はっきりした色・オノマトペ・丈夫な素材が選びやすい目安です。

Q7. スマホの読み聞かせ動画でも代わりになりますか? 

動画にも良さはありますが、読み聞かせの魅力は声と触れ合いのやり取りにあります。膝に乗せて一緒にページをめくる体験は、画面では得にくいもの。動画を活用しつつ、可能なときは肉声での読み聞かせも取り入れてみてください。


まとめ — 「いつから」より「親子で楽しむ」を大切に 

赤ちゃんの絵本の読み聞かせは、新生児期から「今日でも」始められます。始める時期に決まりはなく、内容が伝わらなくても、声と触れ合いそのものに意味があります。

ポイントをおさらいします。

  • いつから? → 新生児期からOK。声かけ・スキンシップの感覚で
  • 効果は? → 言葉に触れる・親子の安心・親の気持ちもほぐれる(効能の断定はしない)
  • 選び方 → 月齢の目安+赤ちゃんの好みを優先。0歳前半は色・音・丈夫さ
  • 読み方 → ゆっくり・反応に合わせ・最後まで読み切らなくてOK
  • 悩み → 反応がない/かじる/集中しないは自然なこと

「ちゃんと聞かせなきゃ」と気負うほど、読み聞かせはしんどくなります。親子で同じ絵本をのぞき込む、その時間そのものが宝物。肩の力を抜いて、今日から気軽に一冊、開いてみてくださいね。


参考文献 

  1. ブックスタートと赤ちゃん絵本 — 国立国会図書館 国際子ども図書館
  2. ブックスタート®とは — NPOブックスタート
  3. 家庭での読書について教えてください<0歳から1歳> — 東京都立図書館
  4. 親子で過ごす時間が子どもの言語理解と関連脳領域に影響(プレスリリース) — 東北大学/2015年1月
  5. 読み聞かせで親も生きやすくなる? 脳科学から見た絵本 — とものま(福音館書店)/東北大学加齢医学研究所 松崎泰先生
  6. 赤ちゃんの絵本はいつから始める? 選び方のポイント4つ — たまひよ(ベネッセ)
  7. 赤ちゃんにも「読み聞かせ」ってした方がいいの?【0歳と絵本】 — 絵本ナビ
  8. 絵本を読んであげてもあまり話を聞かない(1歳) — ベネッセ教育情報サイト
  9. 0歳児に絵本の読み聞かせをするメリットやコツ、絵本の選び方は? — UR都市機構 くらしのカレッジ/2022年11月
  10. 【0~2歳 発達別】絵本「読み聞かせ」の効果 — コクリコ(講談社)

※本記事は医療アドバイスではありません。気になる症状がある場合は必ず医師に相談してください。

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