この記事の主な参照ソース
- 子どもの睡眠(e-ヘルスネット/厚生労働省) — 体内時計・メラトニンと子どもの睡眠の基本
- 健康づくりのための睡眠ガイド2023(厚生労働省) — 年齢別の推奨睡眠時間
- 赤ちゃんの睡眠時間の目安(ムーニー/ユニ・チャーム) — 月齢別の昼寝回数・時間の目安
- 赤ちゃんのお昼寝ルーティン(たまひよ/ベネッセ) — 昼寝環境と卒業サイン
「うちの子、まだ昼寝してるけど大丈夫かな?」「そろそろやめさせたほうがいい?」「保育園では昼寝してるのに、家では全然しない……」。
みなさんは、こんなふうに悩んだことはありませんか?
子どもの昼寝って、「何歳まで必要なの?」「時間はどれくらいがいいの?」と聞かれると、意外とハッキリ答えられないテーマですよね。周りの子と比べてしまって、不安になることもあると思います。
結論からお伝えすると、昼寝が自然となくなっていくのは一般的に3〜5歳ごろです。ただし個人差がとても大きく、「○歳で卒業すべき」という決まりはありません。
この記事では、厚生労働省の睡眠ガイドやe-ヘルスネットの情報をベースに、月齢・年齢別の昼寝時間の目安、昼寝卒業のサイン、保育園の午睡事情、よくある誤解までまるっと解説します。
月齢・年齢別|子どもの昼寝の回数と時間の目安

この章の主な根拠
まずは全体像を表で確認してみましょう。
| 月齢・年齢 | 昼寝の回数(目安) | 1回あたりの昼寝時間(目安) | 1日の総睡眠時間(目安) |
|---|---|---|---|
| 新生児(0〜2ヶ月) | 特に決まりなし(細切れ) | 30分〜2時間程度 | 約14〜17時間 |
| 3〜5ヶ月 | 3回(朝寝・昼寝・夕寝) | 30分〜1.5時間程度 | 約13〜15時間 |
| 6〜8ヶ月 | 2〜3回 | 1〜2時間程度 | 約12〜15時間 |
| 9〜11ヶ月 | 2回(朝寝・昼寝) | 1〜2時間程度 | 約11〜14時間 |
| 1歳〜1歳半 | 1〜2回 | 1〜2時間程度 | 約11〜14時間 |
| 1歳半〜2歳 | 1回 | 1〜2時間程度 | 約11〜14時間 |
| 3歳 | 0〜1回 | 1〜2時間程度 | 約10〜13時間 |
| 4〜5歳 | 0回(しない子が多い) | — | 約10〜13時間 |
ここで大切なのは、これはあくまで「目安」であって「正解」ではないということです。ムーニー(ユニ・チャーム)でも「睡眠の時間や回数、リズムは十人十色」と紹介されていますし、厚生労働省の睡眠ガイドでも個人差が大きいことが繰り返し強調されています。
「うちの子、表より多い(少ない)かも……」と感じても、お子さんが日中ご機嫌で元気に過ごせていれば、基本的には心配しなくて大丈夫です。
昼寝はいつまで?卒業のサイン5つ

「うちの子、そろそろ昼寝卒業かな?」と気になったら、次の5つのサインをチェックしてみてください。
サイン1:昼寝をしなくても夕方まで機嫌よく過ごせる
これがいちばんわかりやすいサインです。昼寝なしでも夕方にぐずらず、元気に過ごせるなら、体力が昼寝なしの生活に追いついてきた可能性があります。
サイン2:昼寝をすると夜の寝つきが悪くなった
今まで通り昼寝をさせているのに、急に夜なかなか寝なくなった――。これは昼寝が必要なくなりつつあるサインのひとつとされています。
サイン3:昼寝を嫌がる・布団に入っても遊んでしまう
寝かしつけても30分以上寝ない、布団の上で遊び始める、「寝たくない」とはっきり言うようになった……。子ども自身が昼寝を拒否するようになったら、卒業が近いかもしれません。
サイン4:昼寝なしの日が増えても翌日元気
「昨日は昼寝しなかったけど、今朝もスッキリ起きた」という日が続くようになったら、体のリズムが昼寝なしに適応しつつあるサインです。
サイン5:朝の目覚めが良く、夜もしっかり眠れている
朝決まった時間にすっと起きられて、夜も20〜21時ごろにはスムーズに入眠できている。このサイクルが安定しているなら、昼寝を無理にさせなくても大丈夫でしょう。
ポイント: 5つのサインのうち、3つ以上当てはまるなら昼寝の卒業を試してみる時期かもしれません。ただし、一気にゼロにするのではなく、「昼寝をしない日」と「短い昼寝をする日」を混ぜながら徐々に減らしていくのがおすすめです。
よくある誤解・NG行動3つ|昼寝のやめ方で注意したいこと

昼寝の卒業時期になると、つい「正しいやり方」を探してしまいがちです。でも実は、よかれと思ってやっている行動が逆効果になっていることもあります。
誤解1:「3歳になったら昼寝はやめるべき」
「3歳で昼寝を卒業」というのは、あくまで目安のひとつ。母子衛生研究会の専門家回答でも、子どもの睡眠リズムや昼寝の必要性には大きな個人差があり、年齢だけで一概に判断すべきではないとされています。3歳でまだ昼寝が必要な子もいれば、2歳で自然とやめる子もいます。
誤解2:「昼寝は絶対に15時までに起こすべき」
「15時までに起こす」は確かに多くの専門家がすすめる目安ですが、お子さんの生活リズムや就寝時間によっては、この限りではないこともあります。夜の就寝が21時ごろのご家庭なら15時で切り上げるのが適切ですが、就寝が20時のご家庭なら14時半でも遅いかもしれません。お子さんの夜の寝つきを見ながら調整してみてください。
誤解3:「昼寝をやめたら夜ぐっすり寝るはず」
昼寝をやめても、必ずしも夜の睡眠が改善するとは限りません。昼寝をやめた直後は、夕方に眠くなりすぎて「夕寝」をしてしまったり、疲れすぎて逆に夜の寝つきが悪くなったりすることがあります。移行期は就寝時間を30分ほど早めるなどの工夫が必要です。
昼寝の時間が長すぎる?短すぎる?年齢別の対処法

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「昼寝が長すぎて夜寝ない」「逆に短すぎてぐずる」という悩みは、年齢によって対処法が変わります。
| 年齢 | 長すぎる場合の対処 | 短すぎる場合の対処 |
|---|---|---|
| 0歳後半(6〜11ヶ月) | 1回2時間を超えたらやさしく起こす。15時以降は寝かせない | 午前中に外遊びや散歩で適度に疲れさせる。寝る環境を暗く静かに |
| 1〜2歳 | 昼食後1〜2時間で切り上げる。15時がひとつの目安 | 昼食後すぐに寝かしつけ。眠いサイン(目をこする等)を見逃さない |
| 3歳以降 | 1時間程度に制限。夜の寝つきが悪ければ昼寝自体を減らす | 無理に寝かせず「静かに過ごす時間」に切り替えてもOK |
実はこれ、意外と見落としがちなんですが、「昼寝が短い=問題」とは限りません。30分の昼寝でスッキリ目覚めて元気に過ごせるなら、その子にはそれで十分な可能性があります。
逆に、昼寝が長すぎると夜の睡眠に影響が出やすくなります。特に3歳以降は、昼寝が長いことで「21時を過ぎても全然寝ない」というパターンに陥りやすいので注意が必要です。
保育園の午睡と家庭の昼寝|ギャップの乗り越え方

「保育園では昼寝するのに、家では全然しない」「保育園で2時間も寝てきて、夜寝ない」。こういった声は本当に多いですよね。
保育所保育指針の考え方
2018年に改定された厚生労働省の保育所保育指針では、「午睡は生活のリズムを構成する重要な要素」としながら、「睡眠時間は子どもの発達の状況や個人によって差があることから、一律とならないよう配慮すること」と記載されています。
つまり、保育園でも「全員一律に2時間寝かせる」のではなく、お子さん一人ひとりの状態に合わせた対応が求められているんです。
家庭でできる3つの工夫
1. 保育園の午睡スケジュールを共有してもらう
まずはお子さんが何時から何時まで、どのくらいの時間寝ているのかを把握しましょう。連絡帳や送迎時に確認するだけでOKです。
2. 保育園で長く寝た日は就寝時間を柔軟に
保育園で2時間しっかり昼寝した日は、夜の寝つきが遅くなるのはある程度仕方のないことです。「いつも通りに寝てくれない!」と焦らず、就寝時間を15〜30分ほど後ろにずらすなど柔軟に対応してみてください。
3. 休日は「昼寝なし」も試してみる
保育園がない休日にお子さんが昼寝を嫌がるようなら、無理に寝かせなくて構いません。その代わり、夕方に疲れて機嫌が悪くなったら、就寝時間を早めに設定するといいですよ。
こんなときは小児科へ|昼寝に関する受診の目安

昼寝の時間や回数は個人差が大きいものですが、以下のような場合は一度かかりつけの小児科に相談することをおすすめします。
- 日中に異常な眠気がある — 十分に夜寝ているはずなのに、日中ぼんやりしていたり、年齢に合わない頻度で昼寝を必要としたりする
- 夜の睡眠時間が極端に短い — 年齢の目安を大きく下回る睡眠時間が続いている
- いびきや睡眠中の無呼吸 — 大きないびきをかく、寝ている間に呼吸が止まっているように見える
- 発達面の気になるサイン — 日中の活動量が極端に少ない、ぐったりしている
- 生活リズムが長期間整わない — 昼夜逆転が数週間以上続く、昼寝のリズムが全く安定しない
厚生労働省のe-ヘルスネットでも、睡眠不足は子どもの心身の発達に影響を与える可能性があると指摘されています。「なんとなく気になる」という段階でも、かかりつけ医に相談してみることをためらわないでください。
※本記事は医療アドバイスではありません。気になる症状がある場合は必ず医師に相談してください。
よくある質問(FAQ)

Q1. 子どもの昼寝は何歳で卒業するのが普通ですか?
一般的には3〜5歳ごろに自然と昼寝をしなくなる子が多いとされています。ただし個人差が大きく、2歳で卒業する子もいれば、5歳でもたまに昼寝が必要な子もいます。「何歳で」という決まりはないので、お子さんの様子を見ながら判断してください。
Q2. 昼寝を全くしない1歳児は大丈夫ですか?
1歳で昼寝をしないのは、一般的な目安と比べると少し早い印象がありますが、夜しっかり眠れていて、日中機嫌よく過ごせているなら問題ない可能性が高いです。ただし、夕方に極端にぐずる、夜の寝つきも悪いといった場合は、生活リズム全体を見直してみてください。
Q3. 保育園で昼寝してくるので夜寝てくれません。どうすればいいですか?
保育園の午睡は集団生活のリズムの一部なので、すぐに変更が難しいこともあります。まずは保育園と相談し、お子さんの午睡時間を短くしてもらえるか聞いてみるのがひとつの方法です。家庭では、夜の就寝時間を少し遅めに設定する、帰宅後に体を動かす遊びを取り入れるなどの工夫を試してみてください。
Q4. 昼寝をやめさせたら夕方にぐずるようになりました。戻したほうがいいですか?
昼寝の卒業は一気にではなく、段階的に進めるのがおすすめです。夕方のぐずりがひどい場合は、短い昼寝(30分〜1時間程度)を復活させるか、就寝時間を30分早めることで改善する場合があります。昼寝ゼロにこだわる必要はありません。
Q5. 2歳の子が昼寝を3時間もします。長すぎますか?
2歳で3時間の昼寝は、やや長めの印象です。夜の寝つきに影響が出ていなければ問題ない場合もありますが、「21時過ぎても寝ない」「朝起きられない」といったサインがあれば、昼寝を2時間程度に短縮してみてください。15時までに起こすことを目安にするのも一つの方法です。
Q6. 昼寝をなくしたいのですが、車に乗ると必ず寝てしまいます。
車の振動で寝てしまうのは自然なことです。車での移動を午前中に済ませる、どうしても午後に乗る場合は短時間の移動にとどめるなどの工夫が有効です。もし寝てしまったら、15〜20分程度の短い仮眠と割り切って、長時間にならないように調整しましょう。
Q7. 昼寝のときは部屋を真っ暗にしたほうがいいですか?
完全に真っ暗にする必要はありません。カーテンを閉めて薄暗い程度がちょうどいいとされています。真っ暗にしすぎると昼夜の区別がつきにくくなることがありますし、夜の睡眠との差をつけるために、昼寝は少し明るめの環境でも構いません。
まとめ|子どもの昼寝は「その子のペース」で見守ろう

最後に、この記事のポイントをまとめます。
- 昼寝の回数は月齢とともに自然に減っていく。6ヶ月で3回→9ヶ月で2回→1歳半で1回が大まかな流れ
- 昼寝の卒業は3〜5歳ごろが一般的。ただし個人差が大きく、「何歳で卒業すべき」という決まりはない
- 卒業のサインは5つ。「夕方まで元気」「夜の寝つきが悪くなった」「昼寝を嫌がる」などをチェック
- 昼寝が長すぎて夜寝ない場合は、15時までに起こす・時間を短くすることから調整
- 保育園との連携も大切。午睡スケジュールを共有し、家庭でのリズムに活かす
- 気になることがあれば小児科へ。日中の異常な眠気やいびき、生活リズムの乱れが続く場合は早めに相談を
子どもの睡眠は、成長とともにどんどん変化していきます。「うちの子だけ違うかも」と不安になることもあると思いますが、大切なのはお子さんが日中元気に過ごせているかどうか。その子自身のペースを信じて、焦らず見守っていきましょう。