おむつを替えるたびに、ついまじまじと見てしまう赤ちゃんのうんち。「今日は緑っぽいけど大丈夫?」「白っぽい気がするけど…」と、色や回数が気になるのは、赤ちゃんを大事に思っている証拠です。
実は、うんちの色や状態は、赤ちゃんの健康を映す大切なバロメーター。ほとんどの色は心配いらない正常範囲ですが、なかには見逃してはいけない「受診サイン」の色もあります。とくに白っぽいうんちは、母子手帳の「便色カード」でチェックすべき重要なサインです。
この記事では、月齢別の正常なうんちの色、要注意の色とその見分け方、便色カードの使い方、そして受診の目安までを整理します。落ち着いて見分けられるようになりましょう。
この記事の主な参照ソース
- 便色カード|赤ちゃん&子育てインフォ(母子衛生研究会) — 便色カードの基礎知識
- 便色カードの使用方法と発見できる疾患について|札幌市 — 自治体による解説
- 【医師監修】胆道閉鎖症と便色カードの上手な使い方|たまひよ — 医師監修の活用ガイド
- 新生児はうんちの色で健康チェック!|グーン — 家庭向けの色のチェック
うんちの色は「健康のバロメーター」|便色カードとは

母子健康手帳には、2012年から「便色カード」が掲載されています。これは、うんちの色を見本のカードと見比べて、胆道閉鎖症(たんどうへいさしょう)などの重い病気を早期に発見するためのもの。
便色カードでは、色を番号で示します。1〜3番(白っぽい・クリーム色・灰色)に近い色が続く場合は要注意。4〜7番(黄色〜茶色)は正常範囲とされています。チェックのタイミングは、おおむね「生後2週」「生後1か月」「生後1〜4か月」の3回が目安とされています。
うんちの黄色や茶色は、胆汁(たんじゅう)の色によるもの。胆汁が腸にきちんと流れていれば、うんちは黄色〜茶色になります。逆に、胆道がふさがって胆汁が流れないと、うんちの色が抜けて白っぽくなるのです。だからこそ、色のチェックが大切なのですね。
正常な範囲の色|月齢別の変化

正常なうんちの色は、月齢や食べているものによって変化します。「いつもと違う色=病気」ではないので、まずは正常範囲を知っておきましょう。
| 時期 | 色の傾向 | かたさ・状態 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| 新生児(胎便) | 黒緑〜暗緑色 | ねばねば・タール状 | 生後数日で出る最初のうんち。正常です |
| 母乳・ミルク期 | 黄色〜からし色 | ゆるい・つぶつぶ混じり | 緑色になることもありますが多くは正常 |
| 離乳食期 | 黄〜茶色 | 少しずつかたさが出る | 食べたものの色や形が混じることも |
「緑色のうんち」に驚く方は多いのですが、母乳・ミルク期の緑便は正常なことがほとんどです。空気に触れて酸化したり、腸の動きが活発だったりすると緑っぽくなります。機嫌よく飲めて体重が増えていれば、過度に心配いりません。離乳食が始まると、食べたもの(にんじん・ほうれん草・コーンなど)の色や形がそのまま出てくることもあります。
要注意の色|白・赤・黒は受診サイン

次の3つの色は、家庭で様子見せず、写真を撮って早めに受診してほしいサインです。
| うんちの色 | 考えられること | 対応 |
|---|---|---|
| 白っぽい・クリーム色・灰色 | 胆汁が流れていない可能性(胆道閉鎖症など) | できるだけ早く受診。便色カードで確認 |
| 赤色(血が混じる) | 腸の炎症、肛門の切れ、腸重積など | 受診。イチゴゼリー状+激しく泣くときは急いで |
| 黒色(胎便の時期以降のタール状) | 消化管からの出血の可能性 | 受診 |
とくに胆道閉鎖症は、肝臓から腸へ胆汁を送る管がふさがる病気で、およそ1万人に1人にみられるとされ、早期発見・早期治療がとても大切です。白っぽいうんちが続くときは、ためらわず医療機関へ。
赤い血が混じる「血便」のうち、イチゴゼリーのようなどろっとした血便で、赤ちゃんが激しく泣いたり吐いたりするときは、腸重積(ちょうじゅうせき)という緊急性のある状態の可能性があります。すぐに受診しましょう。
回数・かたさの目安|下痢と便秘の見分け

うんちの回数には大きな個人差があります。1日に何回も出る子もいれば、数日に1回の子もいて、どちらも正常なことがあります。大事なのは「いつもと比べてどうか」。
- 下痢のサイン:急に水っぽくなる・回数が増える・量が多い。発熱や嘔吐を伴う、機嫌が悪い、おしっこが減る場合は脱水に注意し受診を。
- 便秘のサイン:うんちが硬くコロコロ・出すときに苦しそう・数日以上出ずにお腹が張る・食欲が落ちる。
母乳の赤ちゃんが数日うんちをしなくても、機嫌がよく飲めていて、出たうんちがやわらかければ、過度に心配しなくてよいことも多いです。気になるときは、月齢に合った対応をかかりつけで相談しましょう。
こんなときは受診を|受診の目安

下の目安を参考に、迷ったら早めに相談してください。色が気になるときは、スマホでうんちの写真を撮っておくと受診時に役立ちます。
- すぐに受診:白っぽい・クリーム色・灰色のうんち/イチゴゼリー状の血便+激しく泣く・吐く/黒いタール状のうんち(胎便の時期以降)
- 早めに受診:赤い血が混じる/水っぽい下痢が続く/嘔吐や発熱を伴う/元気・食欲がない/おしっこが極端に減る
- 様子見でよいことが多い:緑色のうんちだが機嫌よく飲めている/食べたものの色がそのまま出ている/回数がいつもの範囲
※本記事は医療アドバイスではありません。気になる症状がある場合は必ず医師に相談してください。
よくある誤解・NG例

- 「緑色のうんち=病気」と思い込む:母乳・ミルク期の緑便は、酸化や腸の動きによる正常なことがほとんどです。機嫌と体重が問題なければ慌てなくて大丈夫。
- 「白っぽいけど元気だから様子見」:胆道閉鎖症は早期発見が重要です。元気でも、白っぽいうんちが続くなら早めに受診を。便色カードで確認しましょう。
- 「少しの血なら気にしない」:肛門が切れただけのこともありますが、腸の病気が隠れていることも。自己判断せず、写真を撮って受診し、原因を確認してもらいましょう。
よくある質問(FAQ)

Q1. 便色カードはどこにありますか?
母子健康手帳に掲載されています。手元のうんちと見比べて、1〜3番(白っぽい色)に近いと感じたら、健診を待たずに受診しましょう。
Q2. 離乳食の色がそのまま出てきますが大丈夫?
にんじんやほうれん草、コーンなどは消化しきれず色や形が残ることがあります。機嫌や体調がよければ、多くは心配いりません。
Q3. 白っぽいうんちは写真で受診すればいい?
受診の際に写真があると医師に伝わりやすいので役立ちます。ただし「写真を撮ったから安心」ではなく、白っぽい色が気になる時点で早めに受診してください。
Q4. 下痢のとき、家でできることは?
水分をこまめに与え、脱水を防ぎます。母乳・ミルクは続けて構わないことが多いです。発熱・嘔吐・元気がない・おしっこが減るときは受診を。市販の下痢止めは自己判断で使わないようにしましょう。
Q5. うんちの回数が少なくても平気ですか?
回数には個人差があります。やわらかいうんちが出て、機嫌よく飲めて体重が増えていれば、回数が少なめでも問題ないことが多いです。お腹の張りや苦しそうな様子があれば相談を。
まとめ
赤ちゃんのうんちは、色・回数・かたさが健康のバロメーター。黄色・緑・茶色は多くが正常範囲で、緑便も慌てなくて大丈夫なことがほとんどです。一方で、白っぽい・赤い・黒いうんちは受診サイン。とくに白っぽいうんちは、便色カードでチェックし、早めに医療機関へ。
「いつもと比べてどうか」を軸に、気になる色は写真を撮って受診を。毎日のおむつ替えが、赤ちゃんの健康を守る大切な見守りの時間になります。