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赤ちゃんのお世話 執筆:fujiki

新生児のげっぷのさせ方 - 出ないときのコツと吐き戻し防止の手順

この記事の主な参照ソース

「10分背中をさすってもげっぷが出ない……」「やっと出たと思ったらドバッと吐き戻された……」「そもそも、どの姿勢が正解なんだろう?」

退院翌日から、こんなふうにモヤモヤしていませんか?

産院では助産師さんが手早くやってくれたのに、家に帰ると急にハードルが上がる育児スキル。げっぷが出ないと吐き戻しが心配になるし、無理にさせるとぐずる……と、地味にストレスの大きい場面でもあります。

でも安心してください。げっぷは「型」さえ覚えれば、誰でも落ち着いて対応できるようになります。

この記事では、厚生労働省や日本小児科学会の情報をベースに、新生児のげっぷのさせ方を3つの基本姿勢で比較しながら徹底解説します。出ないときの対処・吐き戻し防止・月齢別の目安・受診サインまで、退院初日から使える内容をまとめました。


まずは知っておきたい|げっぷが必要な理由と基本3姿勢の比較 

げっぷのさせ方の基本3姿勢を横並びで比較する図解イラスト。左に縦抱き姿勢、中央に肩に乗せる姿勢、右に座らせて支える姿勢のイラストを並べ、それぞれにポイントの吹き...

この章の主な根拠

実はこれ、意外と知られていないんですが、新生児にげっぷが必要なのは赤ちゃんの体の構造に理由があります。理由を知って姿勢を選ぶと、対応がぐっと落ち着くんですよね。

なぜ新生児はげっぷが必要なの?3つの理由 

  • 胃の形が縦長のとっくり型 — 大人のような曲がった袋状ではなく縦長でストレート。入り口(噴門部)の閉まりがゆるく、飲んだ母乳やミルクが逆流しやすい特徴があります
  • 授乳のときに空気を一緒に飲んでしまう — おっぱいや哺乳瓶を吸うときに空気も一緒に飲み込みがち。お腹の空気を出さないと胃が膨らんで苦しくなったり、吐き戻しにつながったりします
  • 自分で空気を出す力がまだ弱い — 月齢が進むと自分で逃がせるようになりますが、新生児はまだその力が育っていません

生後すぐの赤ちゃんは、構造的に「吐き戻しやすい体」をしている。これは異常ではなく発達の途中段階です。

げっぷは絶対義務ではありませんが、授乳後のひと手間として取り入れる育児ガイドが一般的です(厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」)。

基本3姿勢の比較 

げっぷをさせる姿勢は、育児メディアで主に3パターンが紹介されています。どれが正解というよりは、赤ちゃんの機嫌や保護者のやりやすさで使い分けるのがおすすめです。

姿勢やり方メリット向いている場面
縦抱き(胸に密着)赤ちゃんの胸を保護者の胸にぴたっとつけ、頭を肩の少し下に乗せる安心感があり機嫌が安定しやすい授乳直後、ぐずらないとき
肩乗せ赤ちゃんの頭を保護者の肩の上に乗せ、お腹が肩に当たるようにする軽い圧でお腹の空気が上がりやすい出にくいとき、量を飲んだあと
座らせて支え赤ちゃんの脇を保護者の手で支え、太ももの上で前傾気味に座らせる短時間で試せる、夜中に楽夜の授乳、首が少しすわってから

縦抱きのコツ 

退院後にまず覚えてほしい基本姿勢です。

  • 赤ちゃんのおなかと保護者の胸を密着させる(隙間を作らない)
  • 頭は鎖骨より少し下に置き、首がガクッと折れないように
  • もう片方の手で背中を下から上に「さする」または「軽くたたく」
  • 力加減は「拍手より少し弱め」程度。ガーゼを肩にかければ吐き戻し対策に

肩乗せのコツ 

縦抱きで出ないときは肩乗せに切り替えてみましょう。

  • 赤ちゃんの胃のあたりが肩の上に少しだけ乗るようにする
  • 肩で軽くお腹を圧迫することで、空気が上に上がりやすくなる
  • 落下防止に必ず片手で背中とおしりを支える

首がすわっていない新生児期は、軽く乗せるイメージで。

座らせて支えのコツ 

夜中の授乳で「縦抱きする体力がない……」というときに便利な姿勢です。

  • 太ももの上に赤ちゃんを座らせ、保護者の手であごを支える
  • 少し前傾させて、もう片方の手で背中をさする
  • 首がぐらつかないよう細心の注意を払う

新生児期は「短時間だけ」「両手でしっかり支える」を徹底してください。


月齢別・げっぷのさせ方の目安 

月齢別げっぷのさせ方の変化を表したタイムライン形式のイラスト。新生児・1〜2か月・3〜4か月・5か月以降の4段階を左から右へ並べ、各段階に赤ちゃんのかわいいイラ...

月齢が進むと、赤ちゃんの体の発達に合わせてげっぷの必要性も少しずつ変わっていきます。「いつまで毎回げっぷをさせなきゃいけないの?」という疑問は多くの保護者が持つもの。目安として整理しておきますね。

月齢げっぷの必要度おすすめの姿勢ポイント
新生児(0〜1ヶ月)毎回必須に近い縦抱き・肩乗せ5〜10分試して出なければ無理に続けない
1〜2ヶ月毎回が基本縦抱き・座らせて支え吐き戻しが多い子は授乳途中にも1回
3〜4ヶ月出にくい子も増える肩乗せ・座らせて支え出なくても焦らずでOK
5ヶ月以降自分で出せる子も必要なときだけ毎回ではなく機嫌で判断

新生児(0〜1ヶ月):基本は毎回、ただし無理しない 

退院したばかりのこの時期は、授乳のたびにげっぷのケアを取り入れるのが一般的です。ただし「絶対に毎回出さないとダメ」ではなく、5〜10分試して出なければ無理に続けず、安全な姿勢で寝かせる対処が育児メディアで紹介されています。

1〜2ヶ月:吐き戻しが気になる子はこまめに 

飲む量が増え、吐き戻しも多くなりがちな時期。授乳の途中(左右の入れ替え時など)に一度げっぷを試すと、吐き戻しの量を減らせる場合があります。

3〜4ヶ月:出にくくなる時期は焦らない 

3ヶ月を過ぎると、しゃっくりは増える一方でげっぷは出にくくなる子も増えます。胃の形が大人に近づいてきたサインで、出なくても機嫌よく過ごせていれば心配しすぎる必要はありません。

5ヶ月以降:必要なときだけでOK 

首がしっかりすわり自分で空気を逃がせるようになると、毎回のげっぷは不要になっていきます。離乳食開始の時期と重なるので、徐々に「げっぷはケースバイケース」に切り替えていきましょう。


げっぷが出ないときの正しい対処法 

げっぷが出ないときの対処手順を上から下へ縦に並べたフローチャート形式のイラスト。「5〜10分試す」→「姿勢を変える」→「縦抱きで5分」→「横向きで寝かせる」の4...

ここがポイントなんですが、げっぷが出ないこと自体が「異常」というわけではありません。出ないときに焦って延々と背中をたたき続けるほうが、赤ちゃんも保護者も疲れてしまいます。順番を決めて、淡々と対応していきましょう。

ステップ1:姿勢を変えてみる 

最初の姿勢で5分試して出ないなら、別の姿勢に切り替えます。

  • 縦抱きで出ない → 肩乗せに切り替え
  • 肩乗せで出ない → 座らせて支えに切り替え
  • それでも出ない → 縦抱きに戻して2〜3分

「同じ姿勢を10分続ける」より、3〜5分ごとに姿勢を変えるほうが空気が動きやすいことが多いです。

ステップ2:背中のさすり方を変える 

  • たたく位置は肩甲骨の少し下あたり
  • リズムは「トン、トン、トン」と心拍に近い速さで
  • 強くたたく必要はなし。気持ち弱めで十分

心配なら「下から上へさする」だけでも空気は上がります。

ステップ3:5〜10分で切り上げる 

合計5〜10分試して出ないなら、それ以上続けても出ない可能性が高いです。無理せず切り上げて、安全な姿勢で寝かせる対応に切り替えましょう。

げっぷが出ないまま寝かせるときの安全姿勢 

大切なのは「吐き戻し時に窒息しない寝かせ方」です。厚生労働省は乳幼児突然死症候群(SIDS)予防の観点から、1歳になるまでは仰向けで寝かせることを推奨しています。

そのうえで、吐き戻しが心配なときは以下を組み合わせます。

  • 仰向けのまま、顔だけ横に向けておく(保護者が見える間だけ)
  • 上半身を少しだけ高くする(敷布団の下にタオルを1枚はさむ程度)
  • 柔らかいクッションや枕は使わない
  • 寝かせた後しばらく目を離さない

大切なポイント: 吐き戻し予防のためにうつぶせで寝かせるのは SIDS のリスクが上がるため避けてください。仰向け+顔を横向きで対応するのが原則です。


吐き戻しを防ぐ4つのコツ 

吐き戻しを防ぐ4つのコツを2×2のマトリクスで並べたイラスト図解。左上「ゆっくり飲ませる」、右上「途中でげっぷ」、左下「飲ませすぎ注意」、右下「授乳後30分は横...

吐き戻しは新生児期にはほぼ起こると思っておいた方が気が楽なんですが、ちょっとした工夫で量や頻度を減らせる場合があります。今日から取り入れられる4つのコツを紹介します。

コツ1:授乳ペースをゆっくりに 

哺乳瓶の乳首から勢いよく出すぎていると、空気を多く飲み込みがちです。

  • 哺乳瓶を少し寝かせ気味にして傾けすぎない
  • 乳首のサイズが月齢に合っているか確認
  • 飲みむせするときは一度休憩を入れる

母乳でも射乳の勢いが強い場合は、保護者がおっぱいを軽く押さえて流量を調整するのが有効です。

コツ2:授乳の途中で1回げっぷを挟む 

片方のおっぱいが終わったとき、または哺乳瓶を半分飲んだあたりで一度げっぷを試すと、吐き戻しの量を減らせる場合があります。よく飲む子・吐き戻しが多い子には効果が出やすいテクニックです。

コツ3:飲ませすぎに注意 

「泣いたらとりあえず授乳」のループにご注意。赤ちゃんは満腹中枢が未熟で、満腹でも吸啜反射でつい飲んでしまうことがあります。

  • 授乳間隔が前回から極端に短くないか確認
  • ぐずりの原因は空腹だけではない(眠い・暑い・抱っこしてほしい等)
  • おしっこ・うんち・体重増加が順調なら飲み足りないことは稀

コツ4:授乳後30分は横にしない 

授乳直後に寝かせると、胃の中身が逆流しやすくなります。

  • げっぷ後も10〜15分は縦抱き or 上半身を高く保つ
  • 寝かせるときも敷布団の頭側を少しだけ高く
  • 抱っこ紐で家事をしながら過ごすのもおすすめ

こんなときは小児科へ|受診の目安 

受診目安を信号機の配色で3段階に分けたフローチャート風イラスト図解。緑「家で様子見」、黄「平日昼間に相談」、赤「すぐ受診」の3区分に分け、それぞれに具体的なサイ...

この章の主な根拠

新生児の吐き戻し(溢乳)の多くは自然な現象とされていますが、なかには受診が必要なサインも紛れています。「いつもと違うかも?」と感じたら、迷わず相談してください。

区分サイン対応
緑(家で様子見)授乳後にたらっと吐く/量は少なめ/機嫌よく体重も増えているげっぷと授乳姿勢を見直しつつ経過観察
黄(平日昼間に相談)吐き戻しが毎回多い/哺乳量が日に日に減る/湿疹や軟便がひどいかかりつけの小児科に電話相談
赤(すぐ受診)噴水のように勢いよく吐く/血や緑色のものが混じる/ぐったり反応が鈍い/発熱と嘔吐/脱水サインすぐに小児科 or 救急へ

すぐに受診すべきサイン 

以下のサインがあるときは、生理的な吐き戻しとは別の問題が隠れている可能性があります。

  • 噴水状の嘔吐(勢いよく毎回吐く)
  • 血液や胆汁(緑色)が混じる嘔吐
  • 元気がなく、ぐったりして反応が鈍い
  • 発熱(38℃以上)を伴う嘔吐
  • 脱水サイン(おしっこ回数の減少・口の中の乾き)

平日昼間に相談したいサイン 

  • 吐き戻しの量や頻度が明らかに増えてきた
  • 体重が増えない・減っている(母子手帳の成長曲線で確認)
  • 毎回大量に吐く状態が1週間以上続く
  • 機嫌が悪く泣き止まない時間が長い

大切なのは、「いつもと違う」というあなたの直感です。 ネットの情報だけで自己判断せず、かかりつけ医を頼ってくださいね。


よくある質問(FAQ) 

Q&aの吹き出しが並んだやさしいデザインのfaqセクション用イラスト図解。赤ちゃんとママのかわいいイラスト、ピンクと水色の吹き出しに「q」「a」のラベルを配した...

Q1. 10分以上背中をさすっても出ません。続けるべき? 

無理に続ける必要はありません。5〜10分試して出なければ切り上げるのが育児メディアでも一般的に紹介されている対応です。姿勢を1〜2回変えても出ないなら、空気が自然に抜けた可能性も。安全な寝かせ方(仰向け+上半身を少し高く+顔は横向き)に切り替えて、保護者も少し休んでくださいね。

Q2. げっぷが出ないと必ず吐き戻しますか? 

必ず吐き戻すわけではありません。空気がおならとして出ていくこともあれば、少量の吐き戻しで済むこともあります。ただ、げっぷが出ないまますぐに横にすると逆流しやすいので、授乳後10〜15分は縦抱きまたは上半身を高くする工夫はしておくと安心です。

Q3. 母乳とミルクでげっぷの出やすさは違いますか? 

一般的に、哺乳瓶でミルクを飲む赤ちゃんのほうが空気を一緒に飲み込みやすいとされています。母乳は赤ちゃんが自分で吸う量を調整しやすいためです。ただし母乳でも射乳が強い場合は空気を多く飲むことがあるので、どちらでもげっぷのケアは取り入れておきましょう。

Q4. 寝てしまった赤ちゃんを起こしてまでげっぷさせるべき? 

無理に起こす必要はありません。寝てしまったら、そのまま縦抱きや上半身を少し高くした姿勢でしばらくキープするだけでも、空気が自然に上がりやすくなります。抱っこ紐で15分ほどお散歩したり、ソファで縦抱きのまま過ごしたりするのもおすすめです。

Q5. げっぷのときに吐いてしまいます。やめるべき? 

吐き戻しは新生児期にはよくあること。げっぷの刺激で少量の吐き戻しが起こるのは生理的な現象で、必ずしも「やめるべき」サインではありません。ガーゼを肩にかけておく・授乳量を見直す・授乳ペースをゆっくりにするといった工夫で対応できることが多いです。ただし毎回大量に・噴水状に吐く場合は別の原因も考えられるので、小児科に相談してください。

Q6. パパでもげっぷをさせられますか? 

もちろんできます。むしろパパのほうが胸板が広く、安定して密着させやすいので得意な人も多いんです。ポイントは「赤ちゃんと胸をぴたっと密着させる」「背中を弱めに、リズミカルにさする・たたく」の2つ。パパが担当する時間を作ることで、ママの休息時間も確保しやすくなります。


まとめ|新生児のげっぷを楽にする7つのポイント 

記事のまとめを7項目の番号付きリストで表した、チェックリスト形式のかわいいまとめイラスト。暖色系のやさしい色合いで、ママと赤ちゃんのイラストを添えた一覧図解。画...

新生児のげっぷに「唯一の正解」はありません。月齢や飲み方によって出やすい姿勢は変わります。完璧を目指さず、いくつか試して「うちの子に合う方法」を見つければ大丈夫です。

この記事のポイントを振り返りましょう。

  1. げっぷが必要な理由を知る — 胃の形・噴門部のゆるさ・授乳時の空気嚥下
  2. 基本3姿勢を使い分ける — 縦抱き・肩乗せ・座らせて支えを楽な姿勢で選ぶ
  3. 5〜10分で切り上げる — 延々続けず、姿勢を変えて試すほうが効率的
  4. 出ないときは仰向け+顔を横向き — うつぶせ寝はSIDSリスクのため避ける
  5. 吐き戻し予防は授乳ペース調整+途中げっぷ+飲ませすぎ注意+授乳後30分の縦抱き
  6. 月齢が進めば必要度は下がる — 4〜5ヶ月ごろから自分で空気を出せる子も増える
  7. 受診サインを覚えておく — 噴水状嘔吐・血液混入・ぐったり・体重不増は迷わず小児科へ

完璧に出なくても、機嫌よく体重が順調に増えていれば合格点です。気になる症状があるときは抱え込まず、かかりつけ医や地域の子育て支援窓口にどんどん頼ってくださいね。


※本記事は医療アドバイスではありません。気になる症状がある場合は必ず医師に相談してください。

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